徐福は蓬莱を目指し佐賀に上陸した
弥生時代の渡来人の殆どは、朝鮮経由よりも黒潮海流を利用して中国大陸から辿りついた可能性が高いと思っています。
ところで、最近の中国人観光客は、東京、大阪、京都などの大都市は卒業して、今度は佐賀県の、嬉野・武雄温泉、御船山楽園、浜野浦棚田、有田辺りが人気と報じられました。人気の理由は、中国大陸から見て最も近距離で旅費が安いだけでなく、佐賀県の風景が理想郷・桃源郷と称えられているからだそうで、このことから、約2300年前の徐福伝説を思い出しています。
徐福伝説とは紀元前219年ころ、中国を統一した秦の始皇帝の命を受けた「徐福」が、童男・童女500人を含めた総勢3千人を引き連れ、仙人と不老不死の仙薬を求めて、古い中国が付けた日本名・蓬莱国を目指した一団がいたとする話です。この話は前漢時代(紀元前206年~8年)の歴史家・司馬遷が著した最も古い権威ある歴史書史記に登場します。しかし長年、歴史学者は否定的でしたが、1982年、中国人学者が偶然「徐福村」(かん楡県徐阜村)を発見したことで一転して注目されています。
日本では、西暦250年前後の中国の史書にある、邪馬台国や卑弥呼の話には際限なく注目していますが、「史記」の徐福の事は一笑に付すところがあります。司馬遷にとって徐福の話は史記を記述する直近の事であり、記憶に新しい事でした。それに日本では、徐福=神武天皇説を語る人もいますが、声が小さいのは、国内最古の歴史書『古事記』や『日本書紀』との整合性が取れないからでしょうか。
徐福が最初に上陸したのは佐賀とされ、中国人はそれを知っているはずです。
なお、徐福伝説は、佐賀の次に富士山周辺の山中湖、河口湖、富士吉田辺りにも多く残っており、中国の文献では富士山の別名は蓬莱山と言われています。
■アニメ : 徐福ものがたり
https://youtu.be/y4fYJzHNIfc
■徐福の見た夢~中国・済州島・佐賀 徐福が残した足跡~
https://youtu.be/pt1i33DB1w0
■蓬莱の徐福船団 講話 オリエンテーション総合
https://youtu.be/qLk5C-DJE2g
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント