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2018年8月10日 (金)

同じ「便所掃除」でも誇りの有無が

 同じ便所掃除でも、誇りを持っているか、嫌々かは簡単にImage6見抜かれてしまいます。
 福井県出身の濱口國雄(1920年~1976年)は、1947年、国鉄に就職し、国鉄労働組合(国労)の活動家に身を投じています。有名な「便所掃除」は、国鉄労働者の悲哀を、駅の便所掃除を通して過酷な労働条件を世間にアピールしています。しかし、国鉄の民営化に心血を注いだ中曽根康弘元総理は、国労は極めて業務効率の悪い組織と見て、「国労を崩壊させることを明確に意識して(国鉄改革を)やった」と語っています。
 国鉄は1987年(昭和62年)4月1日に民営化され、親方日の丸体質と生産性の低さを排して、利用者のニーズに合ったサービスを提供しようとJRが誕生しています。そして、駅などの清掃は、民間の清掃会社に発注することで全般的に清潔になって、以前とは比較にならない程イメージアップしています。なお、詩「便所掃除」を紹介した「男はつらいよ」第26作「寅次郎かもめ歌」は、1980年公開ですから、この当時は、三公社「専売公社、電信電話公社、国有鉄道」の民営化が持ち上がった頃で、原作者らが映画で紹介した意図も何をかいわんやです。Microsoft001
 そして、同時に思うことは、億万長者、マイクロソフト社の会長ビルゲイツが日本支社ビルの日本人掃除スタッフの働きぶりに感激し、いわゆる「掃除のおばちゃん」達をパーティーに招待した話です。便所掃除という下働きであっても、これを卑下せず、誇りと自信を持って当たるプロの姿に、ビルゲイツが一目置いたからであり、嫌々ながらでは感動を与えることはないでしょう。
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■「便所掃除」濱口國雄(はまぐちくにお)
扉をあけます
頭のしんまでくさくなります
まともに見ることが出来ません
神経までしびれる悲しいよごしかたです
澄んだ夜明けの空気もくさくします
掃除がいっペんにいやになります
むかつくようなパパ糞がかけてあります

どうして落着いてしてくれないのでしょう
けつの穴でも曲がっているのでしょう
それともよっぽどあわてたのでしょう
おこったところで美しくなりません
美しくするのが僕らの務めです
美しい世の中も こんな処から出発するのでしょう

くちびるを噛みしめ 戸のさんに足をかけます
静かに水を流します
パパ糞に おそるおそる箒をあてます
ポトン ポトン 便壷に落ちます
ガス弾が 鼻の頭で破裂したほど 苦しい空気が発散します
心臓 爪の先までくさくします
落とすたびに糞がはね上がって弱ります

かわいた糞はなかなかとれません
たわしに砂をつけます
手を突き入れて磨きます
汚水が顔にかかります
くちびるにもつきます
そんな事にかまっていられません
ゴリゴリ美しくするのが目的です
その手でエロ文 ぬりつけた糞も落とします
大きな性器も落します

朝風が壺から顔をなぜ上げます
心も糞になれて来ます
水を流します
心に しみた臭みを流すほど 流します
雑巾でふきます
キンカクシのうらまで丁寧にふきます
社会悪をふきとる思いでカいっぱいふきます

もう一度水をかけます
雑巾で仕上げをいたします
クレゾール液をまきます
白い乳液から新鮮な一瞬が流れます
静かな うれしい気持ですわっています
朝の光が便器に反射します
クレゾール液が 糞壷の中から七色の光で照らします
便所を美しくする娘は
美しい子供をうむ といった母を思い出します
僕は男です
美しい妻に会えるかも知れません

■「男はつらいよ」第26作「寅次郎かもめ歌」 名場面  1980年公開
   https://youtu.be/A7aMVOnsNp0 

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01、個人的に関心を持った話し」カテゴリの記事

コメント

 それで言うなら是非とも言及してほしかったのが、かのW杯ベルギー戦後の日本代表のロッカールームであり、
http://number.bunshun.jp/articles/-/831333
このロッカールームを撮影し全世界にツイートした運営スタッフは残念ながら(おそらく守秘義務違反で)解任されてしまったが、試合後の観客席を清掃するサポーターと共に世界から称賛を浴びることになっているものの、当の日本人にしてみれば、「掃除は全ての基本」であり、学校のスポーツ系部活動から帝国ホテルの接客員に至るまで、新人に最初にやらせるのはまず「掃除」なのであり、
 そもそも汚い環境では心が乱れ、良いプレー、良い仕事などできようはずもなく、御社とて、現場に木屑の散乱はおろか、タバコの吸い殻でも落ちていようものなら杉山社長が「基本がなっていない!」と怒号を発すると思われるところで、
 そろそろ清掃といえば、東京駅で新幹線列車が折り返すまでのわずか7分間にあの長大編成の車内清掃が完結することがアメリカの大学の研究対象にもなっているほどであるが、ここで活躍しているのが、御社も電動工具でお世話になっていると思われるあの「マキタ」さんの充電式コードレスクリーナーの存在であり、軽量ながら強い集塵力が好評で、元々は業界用のものだったものを、通販で家庭用にも販売したところ、これが大ヒットし、大手家電メーカーも追従してきたせいか、それらに忖度する家電量販店ではなかなか扱われず、国立近辺では大学通りにある老舗の金物店「きたじま」さんで取り扱っていることにも言及頂きたいかと…。

投稿: | 2018年8月10日 (金) 09時33分

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