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2016年10月15日 (土)

六本木の鉄パイプ落下事故に想う

 不幸な事故に遭遇して亡くなられた飯村さんとご家族には哀悼の意を表しつつ、当社も、これを「他山の石」にしたいと思います。Image4
 さて、10月14日(金)午前9時50分頃、港区六本木3丁目9番11号「メインステージ六本木」の外壁タイル張替え工事を終えて足場解体作業中、10階部分から作業員が誤って長さ1m87cm、直径3cmの鉄パイプ(筋交い)が落下し、折から六本木通り歩道を妻と歩行中の新宿区東五軒町2の2Image1無職飯村一彦(77)さんの右頭部を貫通し、病院に搬送されましたが脳挫傷で死亡されました。
 この事故を偶然、高速道路上から目撃した方は、作業員が「パイプを4~5本持っていて。ちょっと左の方へ動こうとした時に先が引っかかったかなんかで、一番上のパイプだけが落ちたんです」とテレビで語っていまImage3した。http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20161015-00000067-fnn-soci
 また、施行業者の担当者は、「誘導員は2名、『アサガオ』の切れているところを含め、先側と手前側に1人ずつ立たせていたようです」と話していますが、高所作業員と声を掛け合って連携するなど、適切な歩行者誘導をしていたのか。また、この事故当時、現場監督は何処で何をしていたのか。きっと、施行業者は下請けの足場業者に、鳶職の派遣や警備員を一括要請したはずでImage1_2す。
 いずれにしても、
 「作業前の点呼を実施したか」、
 「現場責任者の存在と指示は」、
 「高所作業員は誰から指示を受けたか」
 「警備員はどんな指示を受けていたか」
 「アサガオ(落下防止の庇)の一部を外すように指示したのは誰か」 
 「路使用許可は取っていたのか。いたなら、その条件は」、
 「迂回歩道は設けていたか、設けていたなら適正な迂回路だったのか」
 などが調査のポイントになりそうですが、被害者への賠償は施工会社・足場会社・警備会社が責任度合に応じて補償するのでしょうか。
 そして想うことは、「上の物は落下する、立てた物は倒れる、丸い物は転がる」ことは自然の摂理であり、多くの労災の原因は「落下」「転倒」「巻き込まれ」であることです。また「足場」設置の目的は、作業員の転落防止、資材の運搬通路確保、端材・ゴミ・工具などの落下防止等の役割があります。年々、安全意識が高まり、事故は減少傾向と聞きますが、せっかく決めた安全対策や安全規則を無視するのも人間です。
  つまり、ヒューマンエラー(人間の不注意)と言われ、具体的には、
 ○疲労、高齢化   →「気力がなかった。疲れていた」
 ○錯覚・錯誤      →「うっかり・ぼんやりしていた」
 ○思い込み       →「こんなことをするはずがない」
 ○確認不足       →「何度もやったことがある作業だ」
 ○慣れ           →「慣れた得意な作業だ」
 ○危険軽視       →「この程度のことは、何時もやっていることだ」
 ○うぬぼれ      →「ベテランの自分だけは大丈夫だ」 
 ○近道行為      →「急がなくては、こっちが早い」
 ○省略行為      →「こんなことをしていては面倒なだけだ」
 などの不注意や軽視する傾向から、「人は誰でも間違える」ことを前提にして、KY(危険予知)活動や責任者の安全指示、作業員同士の相互チェックによって、危険予知と危険回避要領を思い起こさせ、無事故を貫きたいものです。Image4

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コメント

最近はこの「鉄パイプが頭部を貫通」の他、「ラーメンに親指が入っていた」「バイクで電柱のワイヤーに当たり上半身切断」といった想像したくない、子供に見せられない光景を呈した事故が相次いでいるが、本件については、万が一鉄パイプが落下しても被害が生じないようにするといった対策が重要と思われ、地上での歩行者誘導や立ち入り禁止区域の設定が適切だったのかもさることながら、そもそも六本木通りというただでさえ人通りの多い道路であればアサガオを外してやるような危険作業は例えば人通りの少ない時間帯に行う等の配慮も必要と思われるというのがヒューマンエラー防止の観点からの見解であるものの、本件工事現場では以前から作業員が工具を投げるといった危険行為が行われており目撃者から麻布署に通報があったという未確認情報が本当だとしたら、これはもうヒューマンエラー以前の問題であり、いくら建設業界が人手不足でこのようなモラルの低い人材でも使わざるを得ないといってもそれは横浜傾斜マンション問題同様、現状を正当化する言い訳にはなり得ないといったところで、そろそろ電通の100時間残業社員が過労自殺したこともまた問題になっているが、そもそも長時間残業が生じるのは業務量に見合った人員が不足していることも一因としてあり、特にこうした広告業界は高給であるが故においそれと人を雇えない上に、一度雇うと解雇規制で辞めさせられないという事情があり、経済界からは解雇規制の撤廃を求める声もあるも、そうするといつクビになるかわからないような会社員に銀行は金を貸せないから住宅ローンを組めず住宅を買えないことになり、そうすると御社を含めた建設業界が儲からないことになり、それで困るのは彼らが支持母体になっている自民党であり、結局自民党が政権についている限り解雇規制の撤廃は行われず、少ない人員で膨大な業務量をこなさなければならない長時間残業は減らないという帰結になることにも言及頂きたいかと…。

投稿: | 2016年10月15日 (土) 15時06分

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