« 「餃子の王将」次男は説明責任を | トップページ | 鴻海によるシャープ買収は屈辱です »

2016年4月 1日 (金)

拉致監禁少女は何故逃げなかった

 世間は、略取誘拐 ・監禁事件の被害者少女は「なぜ逃げなかったのか」論で盛り上がっています。殆どのコメンテーターが、「恐怖心で少女の行動を縛っていた」などと横並びの見解を示していますが、あえて、別角度から考察したいと思いま00000tyisou3す。先にお断りしますが、犯人の寺内樺風容疑者を擁護するつもりは毛頭ありません。
 斎藤杏花さんは、こんな証言をしているそうです。
 「一人でスーパーに買い物に行っていた」、「食事衛生面に何不自由なかった」、「時々外食にも行っていた」、「ネットは制限付きながら出来た」、「外から鍵も掛けられていなかった」、「食事や掃除など身の回りの世話をしていた」、「小遣いを貰っていた」
 また、近隣住人や宅配業者は、
 「引っ越しのとき、二人で仲良く掃除していた」(アパート住人)
 「引っ越した先で二人で談笑しながら歩いてるのを目撃した」(近隣住民)
 「宅配を色白のかわいい女の子がニコニコして出てきて受け取った」(宅配業者) などですが、それに、「年二回少女を置いたまま実家の大阪に帰省していた」との情報からも傍目には同棲状態と見られていたようであり、これでは監禁罪は問えないでしょう。
 男女の恋愛感情の動機付けは、何がキッカケになるか分からないものです。
 外からは不釣り合いと見られる二人でも、何かしらの接触を繰り返すことで、警戒心が薄れ好意を持つという「単純接触効果 」が知られています。それに、異常な状況下でも恋愛・結婚に発展した「ストックホルム症候群 」と言う実例があります。これは、1973年(昭和48年)にストックホルムで発生した銀行強盗事件で、長く監禁状態にあった人質がやがて犯人と親しくなり、協力、あげくの果てには結婚に至った例です。また、昭和47年2月、連合赤軍メンバーが惹起した「浅間山荘事件」で、人質にされた牟田泰子さんが「学生さんたちは紳士的でした0000237」と語ってヒンシュクを買っていたことも思い出しています。
 これらの場面とは状況が違いますが、映画「スピード」のラストシーンで、「異常な状況下で結ばれた恋愛は長続きしないのよ」とヒロイン役のアニーに語らせています。数々の危機を二人で乗り越えた連帯感が恋愛に発展する可能性を演出したのでしょう。念を押しますが、寺内容疑者を擁護するつもりは毛頭なく、罪を憎む気持ちは人一倍強いつもりです。そして、斎藤杏花さんの二年間をどのように埋め合わせをするのか、また寺内容疑者自身や関係者がどのように償うのかは、今は国民もマスコミも温かく見守る以外にないでしょう。
 一点付け加えますが、このような被害者に接する態度や興味本位の報道姿勢を是正する意味からも、是非観て欲しい映画が近く公開されます。エマ・ドナヒューの小説「部屋」を映画化した「ROOM」が、4月8日全国公開です。19歳だった娘が監禁中00000200に幾度も性被害を受け、監禁された小部屋で息子を出産し、拉致から7年後に親子は命懸けで脱出。しかし、脱出後に待ち受けていたのは世間からの好奇の眼、心ない中傷から、社会的な軟禁状態に陥ってしまう話しです。
 正に今回の事例と似た話で、根掘り葉掘り報道するテレビや新聞、世間からの好奇の視線や中傷から受ける二次被害なのです。そして、この二次被害によって、関係者を自殺に追い込んだ例は枚挙に暇がありません。
映画「ROOM」ストーリー(コピーです)
 ニックと名乗る老人に誘拐され、彼の自宅の裏庭にある部屋に監禁されてしまったジョイ。19歳だった彼女は、それから2年後、度重なる性的暴力によって妊娠、息子・ジャックを出産する。突然の監禁から7年が経ち、ジャックが5歳になった時、ジョイは全てを賭けた脱出を決意。奪われた人生を取り戻すため、そして何より「部屋」しか知らない息子に外の世界をみせるために。脱出は無事成功し、晴れて自由になった2人だったが、長い間社会から切り離されていた彼らには、“外の世界”で想像以上の困難が待ち受けていた……。

|

« 「餃子の王将」次男は説明責任を | トップページ | 鴻海によるシャープ買収は屈辱です »

05、気になった事件や事故など」カテゴリの記事

コメント

監禁中の実態は今後の捜査状況を待つしかないが、いずれにせよ監禁に使われた○住ビルとホ○イトコーポ○田は事故物件となり、e○犯は廃業してしまうところで、そろそろ国立の桜も見頃を迎え、明日から谷保第三公園でさくらフェスティバルが開かれるも、どうせだったら天下市みたいに大学通りを歩行者天国にして開けばいいのにといったことにも言及頂きたいかと…。

投稿: | 2016年4月 1日 (金) 12時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/2101431/64744557

この記事へのトラックバック一覧です: 拉致監禁少女は何故逃げなかった:

« 「餃子の王将」次男は説明責任を | トップページ | 鴻海によるシャープ買収は屈辱です »